特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

Ejnetメルマガバックナンバー・第3号

━━http://ejnet.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第3号◇◆
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2010/2/18 ━━━
◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇

〔1〕第1回イージェイネットキャリアイノベーションセミナーのお知らせ
    ●3月7日(日)13時~16時 三越日本橋本店 本館6階
   講師:イージェイネット理事・武曾惠理氏 
〔2〕「働きやすい病院の作り方~働き甲斐のある病院とは~」
  社会福祉法人 恩師財団済生会支部 
  福井県済生会病院 院長 田中 延善氏
〔3〕イージェイネット会員の活動予定、これからのイベントのお知らせ
    ◆2月23日(火)筑波大学 持続可能な女性研究者 支援シンポジウム
〔4〕新型インフルエンザ トピックス② 
  インフルエンザウイルスの特徴
〔5〕NPOイージェイネット 事務局よりお知らせ

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◆このたびイージェイネットでは、初の試みである第1回Ejnetキャリア
イノベーションセミナーを開催いたします。
●第1回 Ejnetキャリアイノベーションセミナー
(イージェイネット主催)
【内容】ワークショップスタイルで「女性医師のキャリア」を考えます。
 武曾恵理氏(イージェイネット理事)の「女性であることを省みずに
 キャリアアップを目指したご経験」「管理職を目指す時に生じた問題
 や困難を感じた経験」をお話いただき、参加者全員で女性医師の
 キャリアアップについて討論する予定です。
【セミナー講師】 武曾 恵理氏
(財)田附興風会医学研究所北野病院腎臓内科部長・同研究所副所長
  京都大学医学部臨床教授、イージェイネット理事
【日時】2010年3月7日(日)午後1~4時
【場所】日本橋三越本店 本館6F 三越Yourセクレタリー
 (tel  03-3274-8718)
 東京都中央区日本橋室町1-4-1
(銀座線・半蔵門線「三越前」駅より徒歩1分)
【対象】女性医学生、および若手女性医師
【募集定員】10名程度
【セミナー会費】会員1000円、非会員3000円
(入会ご希望の方へ:当日も入会受付可。入会費は無料です。年会費は
 学生は無料、一般会員12000円、正会員24000円) 
 ●詳しくはイージェイネットHPをご覧下さい→ http://ejnet.jp/
【要事前申込】2月28日(日)までに、イージェイネット事務局
 info@ejnet.jp までお申し込みください。
(氏名、大学名と学年/勤務先と職位、連絡先(メアド)をお知らせくだ
さい)
*定員がございますので、お早めにお申し込み下さい。 
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〔2〕「働きやすい病院の作り方~働き甲斐のある病院とは~」

Ejnetの皆様、はじめまして。福井県済生会病院の田中です。当院が「働き
やすい病院」を目標にホスピレートを受審し、3年になろうとしております。
我々はこれまで、働き甲斐のある病院作りに専念してまいりました。
それは現場の医師を中心とした職員が、「患者さんの立場で考える」理念の
下で、安全で質の高い医療を提供できると確信しているからです。そのため
にはフラットな組織づくりが欠かせないと考えております。
まず、職員を大切にし、人材育成のための教育環境を整えることが人づくり
の第一歩と考え、学会活動や職員研修などの教育と子育て支援に対して力を
入れているところです。自分たちの病院を愛している職員こそ、「人財」と
言えるのではないでしょうか。
さらに医師同士や他職種とのコミュニケーションの向上のために、様々な工
夫をしています。5年前より次世代を担う職員のリーダー研修として院内の諸
問題を解決するために、プロジェクトを行っています。
この問題解決(ワークアウト)のプロセスや病院の方向性を決める手法を用
いることにより、自分たちの病院の存在意義を意識することができる環境作
りを行っています。これにより、職種間や上下の垣根を取り除き、壁のない
フラットな組織づくりを進めることが可能となってきました。
「チーム医療」を医療の質を担保するものとして位置づけ推進しています。
医師は「チーム医療」におけるリーダーです。そのため医師へのサポートを
惜しみません。事務職員も医師の過酷な仕事を理解しています。
当院のメディカルコーディネーターは医師の説明に補足が必要であれば行う
役割を担っています。また、よろず相談外来のスタッフはスムーズな病診連
携のためのお話や患者さんやその家族の悩みなどの相談を引き受けます。
さらに、この春からは術前検査センターを立ち上げ、術前検査にまつわる煩
瑣な業務を代行します。そして、医師事務作業補助体制は医事課を中心に、
学会発表は学術局がサポートしています。
これらに支えられた医師は、日々の診療ならびに研修医や看護師をはじめと
するスタッフに対して思いやりのある教育、そして臨床研究に情熱を注いで
欲しい。そして医療を担う誇りを持ち続けて欲しい。
これが私の考える「ともに学び、活力溢れる病院」につながっていきます。
さらに診療の質の向上を図り、職場環境を整えることが、職員満足度ならび
に患者満足度を向上させることになり、良質の循環になっていくことと信じ
ております。
我々の取り組みが皆様の病院でお役に立つかは分りませんが、これからも医
師だけでなく全職員のために、「働き甲斐のある病院」であり続けるように
努力していきたいと考えています。
社会福祉法人 恩師財団済生会支部 
福井県済生会病院 院長 田中 延善
福井県済生会病院ホームページ
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◆3年前にイージェイネットの働きやすい病院(ホスピレート認証事業・
認証病院)に認定された福井県済生会病院の院長 田中延善氏から、
大変読み応えのある力強いメッセージを頂きました。
福井県済生会病院では、田中院長先生のメッセージにもありますように、
すでに職員が働き甲斐のある病院整備の取り組みや職員への研修も数多く
行っていらっしゃいます。
そこで、次の3月配信予定のメルマガでは、福井県済生会病院の具体的な
取り組みについて、インタビューしてみたいと思います。
もしこのメルマガを読まれて、福井県済生会病院の詳しい取り組みに
ついてぜひ質問したいと思われた方は、以下のアドレスまで聞きたい
質問内容をご連絡ください!
ejnet-office@umin.ac.jp メルマガ担当藤川まで。
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〔3〕イージェイネット会員の活動予定、これからのイベントのお知らせ

<茨城県:筑波大学 シンポジウム>

●筑波大学 持続可能な女性研究者支援 筑波大スタイル
 ー筑波研究学園都市における男女共同参画の推進ー
 キックオフシンポジウム
【タイムスケジュール】
*筑波大学長あいさつ
*来賓あいさつ(文部科学省、内閣府)
*基調講演「女性から、マイノリティーから、周縁から生まれる
~新しい発想の可能性を求めて~」
竹沢泰子(京都大学人文科学研究所教授)
*パネルディスカッション
「つくばにおける新たな生き方に向けて」
【日時】 2010年2月23日(火) 13:15~17:10
【場所】 筑波大学 大学会館 国際会議室
 入場無料
【主催】 筑波大学
【実施】 筑波大学男女共同参画推進室
【お申し込み、お問い合わせ先】
         E-mail: geo@un.tsukuba.ac.jp
     ℡ 029-853-8504  029-853-8504 fax029-853-8505
         〒305-8577 茨城県つくば市天王台1-1-1

<ホスピレート(病院評価事業)説明会>

●2010年2月~3月の予定
(1)2月23日(火)13時~14時   イージェイネット東京事務所
(2)2月29日(金)14時~15時   イージェイネット大阪事務所(分室)
(3)3月16日(火)13時~14時      イージェイネット東京事務所
(4)3月19日(金)14時~15時      イージェイネット大阪事務所(分室)

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イージェイネット会員の遠藤雅子様から、2月23日に筑波大学でのキックオフ
シンポジウムのご案内をいただきました。
(遠藤雅子様は、筑波大学男女共同参画推進室の准教授であり、女性研究者
支援モデル育成事業を担当されておられます)
↓イージェイネットブログにもイベント告知しています。
もしお近くにいらっしゃる方でお時間のご都合のある方は、ぜひご参加くだ
さいませ!
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〔4〕 第2回:インフルエンザウイルスの特徴

前回ご紹介しましたように、スペインかぜ流行時は、病原体としてのインフ
ルエンザウイルスの存在がまだ分かっておらず、初めて発見されたのは1933
年でした。
その後、1940年に、インフルエンザウイルスではあるけれども、それまでの
ウイルスとは抗原的に全く異なるウイルスが分離されました。
そのため、それまでのウイルスをA型、新しく発見されたウイルスをB型とし、
さらに新たなウイルスが分離された場合はC、D、E・・・と名付けることにな
ったようです。現在は、A、B、Cの3つの型が存在することが明らかになって
います。このうち流行を起こすのはA型とB型ですが、特にA型は、短い周期
(10~40年)で、より大きい規模の流行を起こすことで注目されています。
A型とB型のインフルエンザウイルスは、糖蛋白からなる2種類の表面抗原を有
し、1つはヘマグルチニン(HA、赤血球凝集素)、もう1つはノイラミニダーゼ(NA)と呼ばれます。
(1)連続変異(antigenic drift)
A型インフルエンザウイルスのHAとNAには亜型が存在するため、組み合わせ
の違いにより細かく分類されます。HAには15の亜型(H1~H15)、NAには9の
亜型(N1~N9)があります。
1977年のソ連かぜ以降についてみると、2009年3月まで毎年流行していたのは、
主にA(H1N1)とA(H3N2)でした。しかし、同じ亜型であっても、その抗原
構造が多少異なって流行する点が、インフルエンザウイルスの扱いにくいと
ころなのです。つまり、この抗原構造のずれと、過去に起こった流行で獲得
された免疫とのかねあいにより、次に起こる流行の様相が違ってくることに
なります。抗原構造のずれは、ウイルス複製時にアミノ酸が点突然変異する
ことにより生じるもので、連続変異(antigenic drift)と言われます。
一方、B型インフルエンザウイルスは亜型に分類されません。B型ウイルス
でも連続変異は起こりますが、A型に比べて緩徐と言われています。
(2)不連続変異(antigenic shift)
連続変異(antigenic drift)と比べ、より劇的な変異は不連続変異(anti
genic shift)と呼ばれます。これまでに流行していたインフルエンザウイル
スとは異なるHA亜型またはNA亜型を有するウイルスの出現を意味し、多くの人
が免疫を有しない状態と考えられます。
出現したウイルスが、ヒトで病気を引き起こさない場合は問題ありませんが、
病気を引き起こし、かつ、ヒトからヒトに効率よく伝搬する能力を身に付けた
時、パンデミック(世界的大流行)が起こります。ただし、不連続変異が起こ
る確率は、連続変異と比べて低くなっています。
前回詳しくご紹介したスペインかぜ(H1N1亜型)、アジアかぜ(H2N2亜型)は、
不連続変異によるパンデミックの典型例です。
(3)新型インフルエンザA(H1N1)
2009年4月以降全国的に流行した新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスです
が、これは新しい亜型ではありませんよね。また、「今までにも流行していた
のなら、“新型”と言えないのでは?」と思われた方もいるかもしれません。
この新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスは、豚で流行するインフルエンザ
A(H1N1)ウイルスに一部由来しており、1977年のソ連かぜ以降、ヒトで流行
しているインフルエンザA(H1N1)ウイルスとは抗原性が異なっています。
また、多くの人がこのウイルスに対する免疫を有していないため、感染が蔓延
する可能性が高いことを考慮し、「新型」と呼ばれています。
結局、この新型インフルエンザA(H1N1)は日本全国に11~12月をピークに全
国的にまん延しました。国立感染症研究所の報告によると、今年2月7日までに、
日本国内で 新型インフルエンザに感染した方は推計で約2,028万人いるという
ことです。
しかも新型インフルエンザが増加し始めた昨年7月から現在までに、検出され
ているインフル エンザウイルスの殆どが新型インフルエンザウイルスA(H1N1)
だそうです。
今後は、「新型」インフルエンザA(H1N1)ウイルスも、来年以降は「季節性」
インフルエンザウイルスの一部となって、流行を毎年繰り返す可能性は高いで
しょう。
記事担当 藤川 愛(監修:福島 若葉(イージェイネット会員)) 

*********<♪NPOイージェイネット 事務局よりお知らせ♪>************
今回お送りさせて頂いた第3号のイージェイネットメールマガジンは、いかが
だったでしょうか?
今回のメルマガでは、福井県済生会病院の田中院長先生が述べられておりま
した「患者さんの立場で考える」理念のもとで安全で質の高い医療を提供す
るために職員の人材育成や教育環境の整備等や、子育て支援に対して力を入
れている、という病院管理職の立場からの力強いメッセージは、読者の皆様
にとっても心強く感じられ、参考になりそうな取り組み等も多々あるかと思
います。
もし、福井県済生会病院へ詳しい取り組み等についてぜひ質問したいと思わ
れた方は、以下のお問い合わせ先にありますイージェイネットメルマガ担当
藤川までご連絡ください。
ところで、日経メディカル1月号にメイントピックス「女医は医療を救える
か?」にてイージェイネットの藤巻高光理事・里見裕之理事とホスピレート
認証事業・認証病院を取り上げてもらいました。
この記事を読んだ私の後輩の男性研修医(妻も研修医)はイマドキの男性医
師も家事・育児ができなければ・・・としみじみ言っておりました。
ぜひご一読ください。
当メルマガでは、当NPOのホスピレート認証を実際に受けている病院より教
えて頂いた「働きやすい病院づくり」のポイントなど、参考になる情報をお
届けしますので、今後ともNPO法人イージェイネットの活動にご支援くださ
いますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
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(特定非営利活動法人 イージェイネット(女性医師のキャリア形成・維
持・向上をめざす会))
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このメルマガに対し、ご意見・ご感想・ご質問がありましたらメルマガ担当
の藤川までご連絡をお願いします。
(お問い合わせ先 ejnet-office@umin.ac.jp メルマガ担当藤川)
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本メールに返信はできませんのでご注意ください。
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イージェイネットの活動に関わって頂いている方の皆様へお送りしており
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