特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

Ejnetメルマガバックナンバー・第24号

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◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第24号◇◆ 
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2011/11/30 ━━━ 

◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇ 
〔1〕『働きやすい病院づくり -ESへの取り組みを-』  
  ◆医療ジャーナリスト 下村 徳雄 氏(オフィス・シモムラ代表)
〔2〕「イージェイネットがズバリ聞く!働きやすい病院の作り方Q&A
   京都武田病院編②」                     
  ◆医療法人社団 恵心会 京都武田病院 病院長 武田 敏也 氏
〔3〕東京医科歯科大学 (医歯学教育システム研究センター)
  『ママさんドクター・リターン支援プログラム報告』  
  ◆国立大学法人 東京医科歯科大学
   全国共同利用施設医歯学教育システム研究センター(MDセンター)
   准教授   金子 英司 氏
〔4〕イージェイネット事務局からのお知らせ
   働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
   代表理事 活動実施報告(11月分)
〔5〕メルマガ事務局より編集後記

◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇━━━━━━◆◇ 
〔1〕『働きやすい病院づくり -ESへの取り組みを-』
 
  医療ジャーナリストの下村徳雄(オフィス・シモムラ代表)です。長年
ジャミックジャーナル(医師向け月刊誌)の編集長を務めてきました。今
は、医療記事執筆や医療機関広報支援、日本医学ジャーナリスト協会活動、
医療関係若手人材の人間教育「下村塾」を展開しております。
 病院には理念が存在し、明文化されている。理念をいかにして実現する
のかが経営課題である。ほとんどの病院が「患者」を主体とした理念を掲
げており、患者のために最善を尽くすのは、病院としての根本である。そ
して「患者満足度」を重視する。実際に満足度調査をし、患者から意見・
苦情を募るところも多い。患者の満足度を高めるための努力が、医師をは
じめ全職員に要求されている。
 しかし、少し考えてみてほしい。「患者のため」という逃れられない概
念の下、病院組織は無言のうちに、スタッフに自己犠牲を強いているので
はないか。医療者は自己犠牲の上に成り立つ職業だという認識が生き続け
ているのではないか。そこに現場とのギャップが生まれているように感じ
る。
 実際に取材で現場を訪れてわかったのだが、細かい不満は多々あっても、
生き生きと働く職員の多い病院に共通するのは、「ES」(従業員満足度)
へ注力しているということだ。職員の満足には当然個人差があり、全てを
叶えることはできない。その最大公約数的なものは、「病院が自分を守っ
てくれる」という安心感。もちろん自己責任を回避するということではな
い。自己責任のみで帰結しないということである。
 医師の場合、大学医局は自分を守ってくれる大きな存在として機能して
いた。しかし、医局を離れる医師が増えている状況で、自分の身は自分だ
けでしか守れないというのでは、あまりにも不安要素が大きい。ある病院
では、医療事故が起こった場合、当事者である医師は、最初は患者への謝
罪や説明にあたるが、それ以降は病院長や事務長がすべて引き継ぐ。紛争
へと発展しても同様である。医療事故だけではなく、自己の将来へ道筋が
きちんと見えていることも、守られているという意識につながる。努力し
結果を出せば報われるという至極当たり前の理屈とも言える。
 職員を大切にするという理念を掲げる病院はまだ少ない。「ES」への
取り組みは、これからの病院の課題の一つである。「医療は人なり」・・・
であるならば、働く人の満足度にもっと関心を示さなければならない。勤
務形態、人事評価システム、人材採用など、全て「ES」を軸に考え展開
していかなければ、働きやすい病院とはならないだろう。もう一度、病院
理念の根本から考え直してみる必要があるかもしれない。
◆医療ジャーナリスト 下村 徳雄氏(オフィス・シモムラ代表)
↓オフィス・シモムラのホームページです。
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〔1〕「イージェイネットがズバリ聞く!働きやすい病院の作り方Q&A 
   京都武田病院編②」   

【回答者】
  医療法人社団 恵心会 京都武田病院 病院長 武田 敏也 氏
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■Q6
 当NPOの働きやすい病院評価事業(ホスピレート)を受けるきっかけを
教えて下さい。また再受審に際して、ホスピレートに期待する要件につい
ても教えて下さい。
□A6
 今まで職員向けに保育所を開設したり、育児休暇など各種休暇制度を設
けたりしてきたのですが、当院は本当に職員にとって働きやすい環境が整
っているのかということを第三者の目で評価していただきたいと考えてい
ました。そのような折、ホスピレート(働きやすい病院評価)の存在を知
り、受審を希望いたしました。
 再受審に際して期待することは、1回目認定後からの取り組みを第三者
の目から見て当院がさらに働きやすい病院となっているのかを評価してい
ただくことを期待しております。また、このメルマガをはじめ、「働きや
すい病院評価事業(ホスピレート)」をもっとたくさんの医療機関に知っ
ていただき、この事業がより質の高い第三者評価になることを期待します。
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■Q7
 日本版医療MB賞クオリティクラブによる経営の質向上に取り組む医療機
関を評価・認証する「クオリティクラス認証」Aクラスを1回認証されて
いますが、どのような取り組みが特に評価されたのでしょうか。
□Q7
 クオリティクラス認証とは、経営品質向上プログラムを活用して体系的
かつ継続的な経営の質向上に取り組んでいる医療機関を認証するもので、
「Japan Quality Class for Healthcare」の略称です。当院のように
Aクラス認証を受けた医療機関は、3年以内に「日本経営品質賞アセスメ
ント基準書」に沿って経営品質報告書を作成・提出し、審査を受けること
で継続的な経営の質向上が図られます。継続的に審査を受けた結果、高い
レベルの患者満足や職員満足が実現でき、さらに業績の向上が達成された
医療機関に対するSクラス認証もあります。
 当院が「クオリティクラス認証」Aクラスの認証を取得できたのは、第
三者評価を積極的に受審し、医療サービスの質や経営の質改善に取り組ん
でいることが評価されたこと、また、一企業として職員全員でCSR(企
業の社会的責任)活動に取り組んできたことが評価されたからであると考
えます。
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■Q8
 職員のモチベーションを上げる最も大切なポイントは何でしょうか。
職能別でもよいので教えてください。
□Q8
 活躍した職員を病院がしっかりと評価することだと思います。
当院では、1年で最も活躍した職員を部門ごとやテーマごとで募り、表彰
しています。また、長期間勤務頂いている職員に対する永年勤続表彰も行
っています。
 その他には、職員からの要望や問題点、カイゼンが必要な事柄をタイム
リーに引き出し迅速にカイゼンすることだと思います。
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■Q9
 最後に、イージェイネットメルマガ読者にメッセージをお願いします。
□A9
 患者さんや取引業者さんからの要望は、顧客満足に直結します。職員か
らの要望は、カイゼンすることで職員を幸せにします。幸せな職員が増え
ることで、より良いサービスをたくさんの患者さんや利用者さんに提供で
き、顧客満足の向上にもつながります。
 当院では、これからも患者さんや取引業者さん、職員からの要望を聞き
取り、それを迅速にカイゼンすることに力を入れていきます。
↓京都武田病院様のホームページです。
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〔2〕東京医科歯科大学 (医歯学教育システム研究センター)
  『ママさんドクター・リターン支援プログラム報告』
  (2011年10月3日~14日実施)

 この度は貴メールマガジンで私たちの「ママさんドクター・リターン支
援プログラム」をご紹介いただき、どうも有難うございます。
現在、医師の絶対数不足や、産科医および小児科医などの不足が社会問題
となっています。医学生の女子の比率は日本でも3割を超え、オランダ、
ベルギー、スウエーデンでは既に7割を超えていることから、今後も女性
医師は増加すると思われます。
 そのような中で出産・育児等で離職した女性医師の職場復帰が進んでい
ないことは大きな問題です。本プログラムは、医師不足を解消するために、
女性医師の職場復帰支援をする目的で設けられました。当初、20~22年度
に「文部科学省 社会人の学び直しニーズ対応 教育推進事業委託」として
実施され、今年度はそのフォローアップ事業として行いました。離職した
女性医師を広く募集し、現場へすみやかに復帰できるように無料で再教育
しています。
 今回は2週間の内科プログラムが実施され、大学病院の内科9診療科(循
環器、呼吸器、消化器、腎臓、内分泌代謝、血液、膠原病リウマチ、神経、
老年病)および東洋医学等の教員の無償の協力による16コマの講義と4コマ
の採血・中心静脈点滴・挿管・心肺蘇生や聴診・頸動脈エコーなどのシミ
ュレータ(人形)を用いた実習、さらに老年病内科で高齢者医療の病棟実
習を1日行いました。
 最終日には筆記と実技の修了試験を行い、見事に3名がコース全体を履修
して修了証を授与されています。他に、都合のつく講義・実習のみに参加
された先生方が8名おられました。
 離職された医師の再教育の場は限られており、また、私たちのプログラ
ムもあまり知られておりません。参加された先生方の出身大学や経歴は様
々で、年令も35歳から54歳まで多岐にわたりましたが、今後も継続して欲
しいとの要望が多く寄せられましたので、私たちもさらに努力して参りた
いと思っております。
 医歯学教育システム研究センター 
【報告者】
 国立大学法人 東京医科歯科大学
 全国共同利用施設 医歯学教育システム研究センター(MDセンター)
 准教授 金子 英司氏
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〔4〕イージェイネット事務局からのお知らせ

①働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会(12月)
*準備の都合上、3日前までにお申込ください。
【東京会場】
【日程】H23年12月20日(火)午後1時~2時 
【場所】株式会社アポプラスステーション 会議室
    〒102-0071 東京都千代田区富士見二丁目7番2号
    ステージビルディング9F・10F
    JR飯田橋駅 東口/西口 徒歩3分
    東京メトロ 飯田橋駅 東西線 A4出口、有楽町線/
    南北線 B2a出口 徒歩2分
【大阪会場】
*準備の都合上、3日前までにお申込ください。
【日程】H23年12月22日(木)午後2時~3時
【場所】 株式会社アポプラスステーション 大阪支店 会議室
    〒541-0043
    大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番7号 北ビル5階
    大阪市営地下鉄 御堂筋線 淀屋橋駅12番出口より徒歩2分
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②「働きやすい病院(ホスピレート)」認証更新について
「働きやすい病院(ホスピレート)」認証更新年にあたる病院管理者の皆様に
は、詳しい資料を送付させて頂いております。詳細等ご不明の点は、大阪本部
/評価事業部までお問合せください。
 事務局メールアドレス  ejnet@ejnet.jp
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③イージェイネット代表理事 活動実施報告
1)11月8日(火)  
 会の名称:日本イーライリリー社、第7回ウィミンズネットワーク年次総会 
 タイトル:「女性医師のキャリアとワークライフバランス~女性MR・社員
 の働き方に関する提言を含めて~」 
 場所:日本イーライリリー株式会社神戸本社 
2)11月15日(火) 
 会の名称:UBS(旧スイス銀行)Wealth managementとのセッション 
 タイトル:「イージェイネットの紹介とご相談セッション(2回目)」 
 場所:UBS銀行 東京支店 
3)11月17日(木) 
 会の名称:大阪府医師会 第8(大阪市北部)勤務医ブロック委員会 
 女性医師支援ワーキンググループ合同会議 
 タイトル:「多様性の視点からみた女性医師支援の取組みについて~先進的
       病院の取組みと成功のポイント~」 
 場所:大阪府医師会4階大会議室 
 主催:大阪府医師会第8(大阪市北部)勤務医ブロック委員会 
4)11月19日(土)  
 会の名称:平成23年度日本女性放射線腫瘍医の会 ティータイムセミナー 
 タイトル:「女性放射線腫瘍医のさらなる活躍のために~女性医師のキャリ
       アパス~」 
 場所:JASTRO第4会場(神戸ポートピアホテル)、 
 共催:日本放射線腫瘍学会(JASTRO)、日本医師会、日本女性放射線医の会 

******<♪NPOイージェイネット メルマガ事務局より編集後記♪>******** 
 11月配信(第24号)のメルマガはいかがだったでしょうか?
今月は元ジャミックジャーナル誌編集長、医療ジャーナリストでオフィス・シ
モムラ代表の下村徳雄様から力強いメッセージを頂きました。長年医療の現場
からの情報を発信されてきただけあって説得力のある内容で、今後は医療スタ
ッフのES向上に向けての取り組みが評価されるものと深く感じました。
今回ご執筆をご担当頂き、誠にありがとうございました。
 また京都武田病院様へのQ&A第2弾では、医療サービスだけでなく経営の
質向上等のために積極的に第三者機関に受審を受ける姿勢や、職員へのモチベ
ーション向上のための様々な取り組みに敬服するばかりです。3か月の長期間
にわたりご回答頂きました武田院長様、ご調整頂きました総務部森川様に厚く
御礼申し上げます。
 復帰支援の取り組みとして、今回東京医科歯科大学のママさんドクターリタ
ーン支援プログラム(内科編)の実施報告を頂きました。年齢問わず様々な出
身の女性医師が受けられるのは心強い限りです。今後もぜひ継続して頂きたい
と思いました。大変御多忙の中、金子先生にはご報告をご担当頂き、ありがと
うございました。
 今後も、引き続き当NPOのホスピレート認証を実際に受けている病院より教
えて頂いた「働きやすい病院づくり」のポイントなど、参考になる情報を定
期的にお届けする予定です。今後もよろしくお願い申し上げます。(藤川) 
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NPO法人イージェイネット  http://ejnet.jp/ 
(特定非営利活動法人 イージェイネット(女性医師のキャリア形成・維持
・向上をめざす会)) 
NPO法人イージェイネットブログも更新中!  
このメルマガに対し、ご意見・ご感想・ご質問がありましたらメルマガ担当 
の藤川までご連絡をお願いします。 
(お問い合わせ先  ejnet-office@umin.ac.jp  メルマガ担当藤川) 
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皆様へ配信中です。宛先変更・配信停止は ejnet-office@umin.ac.jp までお
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但し、その際は、記事内容の再編集や改ざんをすることなく、イージェイネ
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