特定非営利活動法人 イージェイネット(Ejnet)

医療業界の就労環境改善や、適正な人材評価が行われるための仕組みづくりをお手伝いします。

メルマガバックナンバー・第45号

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◆◇NPO法人イージェイネット メールマガジン第45号◇◆
「時代をリードする医療人が働きやすい病院の作り方、お教えします」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2013/8/31  ━━

◆◇━━━━━━━━◆◇◆今月のニュース◆◇◆━━━━━━━━━◆◇
〔1〕『 産休・育休中のママさん皮膚科医によるITを用いた
              在宅・へき地診療支援研究の取り組み 』
   ◆広島大学病院 総合内科・総合診療科   横林 賢一 氏
    
『 産休・育休中のママさん皮膚科医によるITを用いた在宅・へき地
    診療支援研究の取り組み報告~共同研究者である妻の視点から~ 』
   ◆広島大学大学院 医歯薬保健学研究院 
    統合健康科学部門 皮膚科学       横林 ひとみ 氏
〔2〕今後のイベントのご案内  
 <<第72回 日本公衆衛生学会総会 シンポジウム18>> 
  『イノベーション・オブ・パブリックヘルス~経営学からのアプローチ~』
   ◆座長:北川 信一郎 氏(京都市上京保健センター)
〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ  
   *働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
〔4〕メルマガ事務局より編集後記
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〔1〕『 産休・育休中のママさん皮膚科医によるITを用いた
              在宅・へき地診療支援研究の取り組み 』

 家庭医として外来・訪問診療を行っていると、しばしば患者さんから「ブ
ツブツができたのですが」「赤くなって痒いんです」など皮膚のトラブルに
つき相談されます。皮膚科医が常駐している総合病院で勤務している時でし
たら比較的気軽に皮膚科紹介できるのですが、診療所では少し敷居が高くな
ります。
 1か月余りと短期間ながらも診療を経験した西表島などの離島・僻地と言
われるフィールドや、都市部であっても自分で動くことが困難な在宅患者さ
んの紹介となるとさらに難しくなります。そのような中、妻が皮膚科医であ
ったため、患部の写真をとり相談することで解決した事例もたくさんありま
した。
 妻が産休に入った時に、システムを作ろうと試験運用を開始してみたとこ
ろ、妻自身も産休・育休で働くことができない状況で臨床に関わるメリット
を感じたようでした。患者さんもかかりつけ医に診てもらいながら専門医の
意見を聞けることを喜んでいましたし、是非きちんとシステム化したいと考
えていたところ、幸い平成24年度の文部科研費(挑戦的萌芽研究領域)を受
給することができ本格的にスタートしました。
 これまで日本でほぼ行なわれていないシステムの立ち上げ・運用を目指し
ていることから、アクションリサーチ(現実の社会問題の実際的解決を目的
として、問題の生じている現場において、当事者と研究者が協働して行う取
り組み・活動)という方法で、手探りで進めています。現在、周囲に皮膚科
常勤医のいない僻地の診療所・病院、都市部の在宅クリニックの3つの医療
機関にご協力をいただきながらアンケートやフォーカスグループインタビュ
ーを繰り返して問題点や意義深い点を抽出しシステム改善を行なっています。
 この研究・取り組みは、在宅医・僻地診療医、女性皮膚科医、在宅・僻地
の患者さんそれぞれにとってのwinを目指していますが、今のところ大変良
い評価をいただいております。今後はさらにシステム改善を重ね、他科領域
においても運用できたらと考えています。
 女性医師の家事・育児と仕事の両立は想像以上に過酷で、また年齢や周囲
の環境によって大変な内容も異なっていることが、少しずつですがわかって
きました。このシステムがそんな女性医師を応援することに貢献できれば望
外の喜びでございます。
   ◆広島大学病院 総合内科・総合診療科   横林 賢一 氏
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  『 産休・育休中のママさん皮膚科医によるITを用いた在宅・へき地
    診療支援研究の取り組み報告~共同研究者である妻の視点から~ 』

 試験運用期間を経て、H24年10月から本運用を開始いたしました。本シス
テムは患者さん、在宅・僻地の医師、ママさん皮膚科医の3者にwin-win-win
の関係が成り立つようなものを目指しました。患者さんにとっては通常皮膚
科受診をしにくい方々が皮膚科医の診断をインターネット経由で受けること
ができるというメリット。在宅・僻地の医師にとっては診断、対応に苦慮す
る皮膚疾患の解決の糸口がつかめるというメリット。そして皮膚科医にとっ
ては産休・育休中の期間に回答することにより、産休・育休中でも皮膚科の
知識をブラッシュアップし、臨床とのつながりを持てるというメリットを考
えました。
 ママさん皮膚科医の立場から私も、そしてもう一人回答してくれた皮膚科
医も自宅で子供が昼寝や夜寝てしまった後の時間を利用して仕事ができると
いうのはメリットだと感じました。写真と病歴のみで診断、対応を考えなけ
ればならないので、実臨床とはまた違う難しさもありますが、自分の空いた
時間にじっくり症例と向き合うことができ、時に勉強しながら回答すること
ができるというのは、このような産休・育休中のママさんにとって非常に嬉
しいシステムではないかと思います。これを出来れば今後他科にも応用をし、
その症例の蓄積により復帰支援にも役立てることができればと思っています。
    ◆広島大学大学院 医歯薬保健学研究院 
        統合健康科学部門 皮膚科学    横林 ひとみ 氏
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★横林賢一先生が今年に執筆・編集された著作です。
研修医の先生方や、子育て・育児中の女医さんの勉強等にもオススメです♪
↓南山堂「みんなはどう診るこの症状」 
↓カイ書林「提言―日本のコモンディジーズ」 
↓(株)シービーアール「ERマガジン;レジデント技術全書」 
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〔2〕今後のイベントのご案内
 <<第72回 日本公衆衛生学会総会 シンポジウム18>>
『イノベーション・オブ・パブリックヘルス~経営学からのアプローチ~』
  ◆座長:北川 信一郎 氏(京都市上京保健センター)
 本総会のテーマは、「変革期我が国の公衆衛生学の現状と課題-隣接諸
科学との対話」です。本シンポジウムでは、公衆衛生学の現状と課題を、
経営学からアプローチし、解決を目指そうと思います。
 公衆衛生学は、Winslow(1920)によると、「科学(science)であり技
術(art)である」と定義され、実践の学問です。一方、経営学も、「理
論経済学」という言葉はあるものの「理論経営学」はないことからも分か
るように、実践の学問であるという点で、極めて親和性の高い学問である
と考えられます。イノベーション、とりわけ持続的イノベーションは、境
界領域で起こることが経験的に知られています。そこで、公衆衛生分野に
おける課題を、経営分野のそれぞれ第1人者である先生方を講師に招き、
解決の糸口を探っていきたいと考えています。
 北海道大学大学院経済学研究科の松尾睦教授からは、公衆衛生専門職の
人材育成、とりわけ、保健師の経験学習と熟達についてご講演いただきま
す。職場での経験から、内省することで教訓を引き出し、熟達していくと
いう経験学習サイクルについて、理解を深めていただければと思います。
また、神戸大学大学院経営学研究科の國部克彦教授からは、近年、注目を
集めている環境経営についてご講演いただきます。我々は、とかく医学の
視点からのみ環境問題を捉えがちです。しかしながら、企業活動の視点を
入れることで、環境経営(Management for Sustainability)がいかに重
要かということをご理解いただければと思います。
 さらに、実務者として、2名の先生に御登壇いただきます。
NPO法人Ejnet代表理事の瀧野敏子先生からは、「働きやすさ」を指標にし
た病院評価についてお話いただきます。医療サービスの向上は、医療従事
者の満足からはじまります。この評価を取り入れた大学病院や基幹病院の
お話を、お聞きしたいと思います。さらに、公衆衛生医師でもある松阪市
長の山中光茂先生からは、地域医療再生を目指す、市民病院改革をはじめ
とする松阪市の取り組みについてご講演いただきます。
 本シンポジウムが、今後の公衆衛生の新しい方向性を提示できればと考
えています。また、次年度も、さらに発展させた企画を考えたいと思って
います。皆様のご参加を心からお待ちしております。
 【開催日時】10月25日(金)10時00時~11時50分
 【場所】三重県総合文化センター 第5会場
        (生涯学習センター4階 大研修室) 
『イノベーション・オブ・パブリックヘルス~経営学からのアプローチ~』
 【座長】北川 信一郎 氏 (京都市上京保健センター)
 【演者】『環境経営の3つの要素』 
          國部 克彦 氏(神戸大学大学院経営学研究科)
      『保健師の経験学習プロセス』
          松尾 睦  氏(北海道大学大学院経済学研究科)
     『働きやすい病院は経営サステイナブルか』
          瀧野 敏子(特定非営利活動法人イージェイネット)
     『市民の信頼回復から始まった公立病院イノベーション』
          山中 光茂 氏(松阪市長)
■第72回 日本公衆衛生学会総会のホームページ
■平成25年10月25日のプログラム 
  特別プログラム(↓33ページに掲載)
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〔3〕イージェイネット事務局からのお知らせ
  
 *働きやすい病院評価事業(ホスピレート)説明会など
  東京と大阪にて、働きやすい病院評価・認証の説明会を
  事前予約制にて開催しております。
  説明会参加の旨をお申しでいただきましたら、
  随時、個別にて調整をさせていただきます。
  詳細は、イージェイネット事務局までお問い合わせください。
【東京会場】
        株式会社アポプラスステーション 会議室
    〒102-0071 東京都千代田区富士見二丁目7番2号
    ステージビルディング9F・10F
    JR飯田橋駅 東口/西口 徒歩3分
    東京メトロ 飯田橋駅 東西線 A4出口、有楽町線/
    南北線 B2a出口 徒歩2分
【大阪会場】
        株式会社アポプラスステーション 大阪支店 会議室
    〒541-0043
    大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番7号 北ビル5階
    大阪市営地下鉄 御堂筋線 淀屋橋駅12番出口より徒歩2分

******<♪NPOイージェイネット メルマガ事務局より編集後記♪>*******
 8月配信(第45号)のメルマガはいかがだったでしょうか?
今月は横林先生ご夫妻が現在取り組んでいる、産休・育休中のママさん皮膚
科医によるITを用いた在宅・へき地診療支援研究の取り組みについて詳しく
ご紹介頂きました。産休・育休中のママさんであっても中心となり参画でき
るような遠隔診断システムのモデルは、本研究事業が初めてではないかと思
います。そして最終的に在宅医・僻地診療医、在宅・僻地の患者さんにとっ
てメリットの得られる有益なシステムの構築に向けて頑張っているお二人に、
当イージェイネットも心より応援したいと思います。
横林賢一先生、ひとみ先生、2か月間かけてのメルマガ執筆をご担当頂きまし
て、誠にありがとうございました!
 京都市の北川先生から日本公衆衛生学会にて興味深いシンポジウムのご案
内を頂いております。今年は三重県での開催ですが、当NPOも参加させて
頂くこととなりました。ご興味のある方はぜひお立ち寄りください♪
 当メルマガは、会員や読者による参加型の情報発信を目指しております。
皆様からぜひ載せたい記事やご意見等ありましたら、ご遠慮なくお申し出下
さい。どうぞよろしくお願いいたします!!(藤川)
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 NPO法人イージェイネット  http://ejnet.jp/ 
(特定非営利活動法人 イージェイネット(女性医師のキャリア形成・
 維持・向上をめざす会)) 
*NPO法人イージェイネットブログも更新中!  
 このメルマガに対し、ご意見・ご感想・ご質問がありましたらメルマガ
 担当の藤川までご連絡をお願いします。 
(お問い合わせ先  ejnet-office@umin.ac.jp  メルマガ担当藤川) 
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る皆様へ配信中です。宛先変更・配信停止は ejnet-office@umin.ac.jp ま
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